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2020年9月

変形性腰痛症のリハビリトレーニング

病態

椎間板は、髄核の水分減少により弾力性が失われると荷重負荷により椎体間から膨隆し、

次第に変性・硬化していきます。椎間板の弾力性が失われて変性に陥ると椎体間は狭小化し、

これに伴って椎間関節の正常な適合も失われていきます。変性の進行に伴って脊柱を安定化

させる代償性変化として椎体辺縁に骨増殖変化が起こり、骨棘が形成されます。

骨増殖性変の化が進行し、上下の骨棘が癒合したものを架橋形成といいます。

変性の進行に伴って腰椎のalignmentも変化し、側弯変形や回旋変形をきたしていきます。

椎体関節は変形性関節症をきたし、関節裂隙の狭小化が起こる。

仙腸関節も正常な適合が失われて変形性関節症をきたし、可動制限を呈していくことが多いです。

また、椎間板変形の進行した腰椎に剪断負荷が持続して加わると、椎体が前方あるいは後方に

すべって腰椎の不安定性をきたします。

この状態を腰椎変性すべり症といい、L4に好発します。

原因

加齢に伴う椎間板の変性による脊柱のalignment変化の進行が原因として最も多いが、

腰椎椎間板ヘルニアなどの繊維輪や髄核の損傷が椎間板変性に進行し、若年性発症を

起こすものも少なくない。

症状

腰椎と腰椎可動制限を呈する。これによる姿勢変化や代償動作が他部位のさまざまな

症状を引き起こす。

X線所見

椎体間狭少化・骨棘形成・架橋形成・側弯変形・回旋変形・椎間関節狭小化・仙腸関節変性などが

みられる。腰椎すべり症では椎体の前方偏位がみられる。

合併症

・腰部脊柱官狭窄症→椎間板・骨棘形成・黄色靭帯の変性膨隆硬化などの退行変性によるもの。

評価

・疼痛評価・姿勢評価・骨盤運動、

・質量中心(上・下肢質量中心・身体重心・足圧中心、座位質量中心と座圧中心)

・基本動作評価(前屈・後屈・側屈・回旋・スクワット)

治療

・股関節可動性の拡大

・体幹の安定性

・腹横筋エクササイズもしくは腹圧上昇エクササイズ

・端座位体幹保持エクササイズ

 

変形性胸椎症のリハビリトレーニング

胸椎・胸郭の機能解剖学

12個の胸椎、12対の肋骨、1個の胸骨から構成される

胸椎・肋骨・胸骨

関節・靭帯

肋推関節・胸肋関節

胸郭の運動

肋骨の運動軸(ポンプハンドルモーション、バスケットハンドルモーション)

呼吸

吸気筋(横隔膜・肋間筋)

吸気筋(強制吸気筋)…斜角筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋、脊柱起立筋、大胸筋、小胸筋

呼気筋

胸郭の機能に影響を与える軟部組織

横隔膜・多裂筋、腹横筋、骨盤底筋群、

腰部骨盤帯のローカルシステム

(横隔膜、腹横筋、腰部多裂筋深層繊維、骨盤底筋群などで構成される腰部骨盤帯の安定に寄与するインナーユニット)、

腰方形筋、腹斜筋群、胸腰筋膜、斜角筋、腹直筋、上後鋸筋、下後鋸筋、長、短肋骨挙筋、胸鎖乳突筋、広背筋、

脊柱起立筋(棘金、最長筋、腸肋筋)、大胸筋、前鋸筋、腸腰筋

病態

椎間板や椎間関節の退行変性に伴って脊柱のalignmentに変化を及ぼし、様々な症状を呈するものがあるが、

胸椎は肋骨と肋間関節を形成しているため胸郭に症状が出現することが多い。X線では、胸椎椎体の骨棘形成や

肋堆関節のalignment変化などがみられる。

胸郭前方部の病態観察

肋骨リングの配列(第5肋骨リングのレベルにおいて凹凸状の不規則な配列が顕著に表れる。

→右外腹斜筋による強い牽引作用が考えられる。

胸郭背側面の病態観察

肋骨リングの回旋位の定着による肋堆関節への影響

→肋堆リングの回旋位の影響は肋堆関節の運動に影響を与える。

例えば第5肋骨リングが左回旋している場合は、左肋骨は後方回旋、

右肋骨は前方回旋位にある。左肋骨の後方回旋位の定着は呼気時に生じる

肋骨の前方回旋を妨げ、右肋骨の前方回旋の定着は、吸気時に生じる肋骨の

後方回旋を妨げる。

リハビリトレーニング

・腰部骨盤帯のローカルシステムに対するアプローチ

・外腹斜筋に対するアプローチ

・肩甲胸郭関節に対するアプローチ

・股関節に対するアプローチ

・腰筋へのアプローチ

変形性脊椎症のリハビリトレーニング

分類

後頭骨ー環椎ー軸椎で構成される上位頸椎と、

C3-7で構成される下位頸椎で分類されます。

病態

椎間板の退行性変化が基盤とあり、その変化が周辺組織に影響を及ぼす結果、

脊髄、神経根、交感神経を刺激・圧迫してさまざまな症状を呈する。

椎間板の変性は20歳前後から生じており、修復脳に乏しい組織のため変性過程が進行すると、

椎間板膨隆、椎体後方および椎間孔周辺の骨棘形成などの変形性変化、黄色人体などの諸靭帯の変性により、

脊柱管が狭窄した結果、症状の発現にいたります。

また、椎間板や諸靭帯の脆弱性、椎間関節軟骨の変性により、頸椎の支持性が低下して異常動揺性を起こした

結果、症状の発現にいたります。

脊椎の退行性変化は下記になります。

①機能不全期…椎間板に変性が生じ、椎間関節に滑膜炎が生じる時期

②不安定期…椎間板機能は破綻し、椎間関節に変性過程が進行して不安定性が生じ、

神経絞扼症状の強い時期です。

③再安定期…骨棘や椎間関節の肥厚が生じ、脊柱官が狭窄する時期です。

原因

加齢変化、力学的負荷の蓄積(姿勢、動作)

頸椎の変性が起こりやすい部位はC3-4、C4-5、C5-6の下位頸椎で多い。

症状

椎間板の退行性変化が基盤となり、脊髄、神経根、交感神経を刺激および圧迫して様々な症状を呈する。

頚椎症による症状は、局所症状、神経根症、脊髄症に分類される。

局所症状では、頸部痛、項部痛、かたこりなどを訴えます。

神経根症では、頸部、肩、腕の疼痛、上肢への放散痛や手指のしびれ感などが主な愁訴。

上肢の筋委縮、筋力低下、知覚異常、腱反射の異常などを伴うことが多い。

脊髄症では、手指のしびれ感、手指の巧緻性障害、歩行障害、四肢の知覚異常、上肢および下肢の腱反射異常を

認めることが多いです。

リハビリ

・左右の椎間関節の関節面を整える

・胸腰筋膜の左右差を整える

・胸郭の正中化を促す

・頭部と胸郭の軸を感覚的に統合する

・他部位との運動連鎖を考慮する

合併症

・頸椎症性神経根症

・頚椎症脊髄症